治療バリエーションの増やし方~アフォーダンスを勉強して気づいたこと~

治療バリエーションの増やし方 アフォーダンス

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理学療法士のhamako()です。

治療が何して良いか分からずいつも患者さんに同じことをしてしまう。私はそんな経験を多くしてきました。

世間一般的には治療手技に走るなとかテクニックじゃないとか言われるけど、多少は引き出しないと治療は出来ないし。

セミナーを山ほど受けると引き出しは多少増えるかと思いますが、でもそれはAさんには効果があっても同じことはBさんには当てはまりません。

そこには評価がないからです。その評価をどうやってするとなるとやはり基礎が必要ですから基礎を勉強しましょうとなるわけです。

ここまでは耳に胼胝ができるくらいよく耳にすることだと思いますし、もちろんこれが一番重要だと思います。

 

そこに知覚アフォーダンスといった知識を加えると私は物の見方が変わってきました。

今回は、知覚アフォーダンスというちょっと変わった切り口から治療バリエーションの増やし方について考えてみたいと思います。

姿勢制御と運動制御の要因

姿勢制御と運動制御の要因として個人、課題、環境という3つがあります。

個人とは簡単に言うと身体能力です。筋力とかバランス能力とか。

課題というのは、課題によって求められる能力が変わるということです。例えば座って靴を履く、立って靴を履くなどの違いですかね。

環境は例えば同じ歩行でも滑りやすい支持面としっかりした支持面など環境の要因により運動は変化します。

この3つが絡み合い姿勢制御と運動制御は行われています。

今回は個人、課題、環境の3つの中でも環境に焦点をあててみようと思います。

姿勢制御・運動制御と環境の関係

私の運動と環境のイメージ

  • 杖・テーブル・手すり
  • 支持面の大きさ・固さ・種類
  • セラピストや家族などのヒト

などが考えられました。

しかし、アフォーダンスについて勉強しているとその視野の狭さに気づかされました。

アフォーダンス

アフォード(afford)とは「与える、提供する」などを意味し、ジェームス・ギブソンの造語アフォーダンス(affordance)は「環境が動物に提供するもの。用意したり備えたりするもの」

                       引用元:佐々木正人 アフォーダンス入門~知性はどこに生まれるか~ 講談社学術文庫

 

例えば、

真っ直ぐな地面は立つことをアフォードする、水は飲むことをアフォードする、入浴をアフォードするなどです。水の中ではヒトは息ができないので水は呼吸をアフォードしません。魚ならアフォードするというのかな?

今までのイメージでは身体があって環境に適応するといった順番でしたが、発達を考えるとどうやら逆のようです。物がこう動いたら良いと教えてくれて人間がそれに適応する。それがアフォーダンスの考え方です。

知覚モデル

従来の知覚モデルは感覚器からの入力が脳が処理し意味をもたせる。感覚刺激から知覚への変換過程を脳が行っているというものでした。これは、我々動物と環境が触れ合うことには直接的な意味がないことになります。

これをアフォーダンスを基に考えると環境が動物に意味を提供するので、動物と環境の接触に意味が生まれます。

これをどう治療に生かすか

これをいきなり治療に生かすというよりは

①物や環境が我々ヒトに与える影響について考えるトレーニングをする

それに加えて

②物や環境に適応するための身体機能を考えるトレーニングをする

さらにそれに加えて

③実際行って自分の身体で体験するトレーニングをする

例えば、畳を見た時・・・

①は「座ろう」「寝転ぼう」と思うはずです。イスを持ってきて座ろうとはあまり思わないですよね。

②は「座るためにはどこに手をついて、そのためには股関節がどうなって」などと考えます。

③は実際やってみると身体の感覚でどこをどうすれば良いか上手くいくか体験できると思います。

この3つの過程を繰り返していけば治療バリエーションは自然を広がっていくと思います。

案外、日常生活に治療のヒントが隠されているのかもしれませんね。

 

参考書籍:佐々木正人 アフォーダンス~知性はどこに生まれるのか~ 講談社学術文庫

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