パーキンソン病の概要について

パーキンソン病の概要について

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理学療法士のhamako()です。

今回の記事では、パーキンソン病の概要ついて紹介します。

パーキンソン病の概要と歴史について

イギリスのジェームス・パーキンソンが1817年に「振戦麻痺」として報告したものを、フランスの神経病学者ジャン・マルティン・シャルコーが約70年後に彼の業績を評価して命名したもの。

パーキンソン病の症状

四大徴候

  • 振戦
  • 固縮
  • 無動
  • 姿勢反射障害

歩行障害

  • すくみ足
  • 突進現象
  • 小刻み歩行
  • 腕振りの減少

精神系の障害

  • 抑うつ
  • 認知機能障害
  • 幻覚
  • 妄想
  • REM睡眠行動障害

自律神経系の障害

  • 便秘
  • 起立性低血圧
  • 排尿障害
  • 脂漏
  • 性機能障害

その他

  • 感覚障害(嗅覚障害)
  • 嚥下障害

二次障害

  • 前傾姿勢が続くことによる腰痛や脊柱・胸郭の変形
  • ジストニアに対する腹部のこわばりなど
  • 自律神経症状に加え脊柱・胸郭変形による腹筋群の筋出力低下⇒便秘の一員

脊柱の変形に伴う頸部や腰部の障害を訴える方は多い

パーキンソン病の診断

  • 四大徴候の有無
  • 家族歴の聴取
  • 服薬状況の確認
  • 血液検査
  • CT・MRIなどの脳画像

などに加えて

MIBG心筋シンチグラフィー、ドパミントランスポーター(DAT)、SPECT

での障害の有無を診る。異常があればパーキンソン病と診断される。

診断が難しい場合、L-dopaまたはドパミンアゴニストを服薬し効果が確認できると診断の参考になる。

パーキンソン症候群

  • 急速な進行は薬剤性パーキンソン症候群を疑う
  • 脳梗塞の既往があれば脳血管性パーキンソン症候群の可能性を疑う
  • 正常圧水頭症も同様の歩行障害などを呈す

その他にもパーキンソン病と症状が類似し変性疾患で原因不明なものでは

  • レビー小体型認知症(パーキンソン病のような症状+認知症)
  • 線条体黒質変性症(L-dopaの反応が悪くMRIに特徴的な所見)
  • 進行性核上性麻痺(転倒リスク高い+嚥下障害+眼球運動障害)
  • シャイドレイガー症候群(自律神経症状)

*線条体黒質変性症、シャイドレイガー症候群、オリーブ橋小脳萎縮症をまとめて多系統萎縮症

進行性核上性麻痺とレビー小体型認知症はパーキンソン病よりも認知機能の低下が著しく、転倒リスクも高い

転倒リスク高い方は見守りで歩けるのにPull test 3(立位はとれるが姿勢反射が出ない)という方も珍しくありません。歩けるなと思っていたらふらついたらそのまま倒れそうになるで、これらの診断名の方をリハする時は油断しないようにしましょう!

脳の障害部位

中脳黒質緻密部や腹側被蓋領域のドパミンニューロン変性が病態の基盤

その他

  • 迷走神経背側運動核
  • 嗅球
  • 青斑核
  • 縫線核
  • マイネルト基底核
  • 扁桃体
  • 大脳皮質

など多数に及ぶため症状も多彩です。

疫学

発症年齢

  • 20~80歳代
  • 好発年齢は50~60歳代
  • 40歳以下の発症は若年性パーキンソニズムと呼ばれる

有病率

人口10万人に対し約100~150人と神経疾患の中でも有病率は高い

原因

  • 孤発性と家族性に分けられ、ほとんどが孤発性
  • 原因は不明だが家族性の原因遺伝子が同定されている?

家族性:ユビキチンプロテアソームシステムの障害による神経変性メカニズムが明らかにされつつある

その他神経毒、酸化ストレス、ミトコンドリア機能障害などが仮説として挙げらています。

慶応義塾大学と順天堂大学による共同研究で、酸化ストレス、ミトコンドリア機能障害については、パーキンソン病患者由来のiPS細胞から神経細胞によって確認されました。               

                                         引用:エヌオピ

治療

服薬治療

L-dopaによるドパミン補充療法やドパミンアゴニスト(ドパミン受動体作動薬)、MAO-B阻害薬などによる薬物療法が中心

L-dopa長期服用による副作用が問題視されている

最近では初期からドパミンアゴニストではなくL-dopaを服用している方が症状の進行が遅いという報告もある

手術療法

  • 定位脳手術による破壊術
  • 深部脳刺激療法(DBS)
  • 脳内細胞移植

その他

  • 磁気刺激療法(rTMS)
  • リハビリテーション
  • 腰曲がりに対してリドカイン注射、ボトックス注射

iPS細胞などの再生医療もサルでは行われているため、今後臨床応用も近いうちに始まるかもしれませんね。

参考文献

図説パーキンソン病の理解とリハビリテーション、山永裕明他、三輪書店、2010

 

 

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